初彼 -ハツカレ-
飛希と離れて、
飛希の見える範囲にある
低い岩に座った。
部長と萌先輩はやっぱりお似合いで、
時々部長と別れたほうがいいのかな…
って思うときがある。
あたしは自分に自信が無い。
来年には社会人にもなりえる部長と、
こんなちょろりんなあたしと
付き合って………
やっぱり似合わないよ……
合わないよ………
「小泉??」
突然の声にあたしは肩を竦ませた。
「ぶ、…ちょ…??」
あたしの声にビックリして、
部長は早歩きであたしに近づいて
あたしの前にかがんで、
顔を覗かせた。
「…………泣いてる…………??」