初彼 -ハツカレ-
「すみません!!
弟が勝手に新田先輩に電話掛けようとしてして取り上げたら繋がっちゃって……。
勉強中だったらすみません!!」
『いいよ?
別に勉強してなかったし……。
それに小泉の弟くんから何かあると思ってたし。』
「え?」
『まぁせっかくだし、
小泉の弟くんと話してみたいな』
「あっ!!はいっ!!」
亜樹に代わると、
亜樹は部屋を出た。
隣の亜樹の部屋でずっと何かを話していた。
15分ぐらいして、
電話をしながら亜樹が部屋に入ってきた。
あたしを見て亜樹はまたため息をして、
「またです。」
っと呆れた声で言った。
「――…ん。代われって」
「はぃ…。」
『小泉?』
「はぃ、あ、あのッ
今日はありがとうございました。
楽しかったです!!」
『そ、…よかった。』
電話の向こうで、
新田先輩が笑ってるのがわかった。
『――――…なぁ小泉。
そんなに優哉の事で泣くんなら
別れて俺と付き合わない…?
俺なら、
小泉を泣かさない………。』
「―――…えッ…」
『じゃぁまた明日な?』
そぅ言って電話が切れた。
「………。」
どうしましょぅ……。
「…………お姉ちゃん、
告白されちゃった………;;」