初彼 -ハツカレ-




部長は自分の両頬をベシベシッと叩くと、

何か気合を入れたように戻って行った。



あたしも慌てて戻って、

いつも通り練習をこなした。



今日は1日練で、

いつもの3人でお弁当を食べた。


午後からは

ちょっと練習をして試合をした。

今回も檜野くんと試合をする。

彩貴は緊張した顔をしていたけど、

何とか1人でコントロールして

普通に試合をした。



今回は策士の木積くんの術中にはまって

何度もミスをして負けてしまった。


木積くんを軽く睨むと、

木積くんに馬鹿にしてる顔をされて

悔しかった。

最近の木積くんは意地悪だから…。

悔しい。




その後に今回の試合の事で話をした。

木積くんの目標は、

市丸先輩に並べるほど強くなる事。

だから最近は積極的に

部長や木場先輩に訊きに行って

実戦しているらしい。

考えて試合をしたら、

いろんな事が見えた。

って、木積くんは言っていて、

あたしも次回からそぅしよう。

って思った。



でも、今朝の事があって

最近は部長が1人になっていて、

みんなも薄々何かあったことを

感づいているのに、

木積くんはそんな事関係無い。

って言って部長に話し掛ける。

あたしは木積くんのそんな所が好きだ。






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