初彼 -ハツカレ-




「それに部長へこんでるし」

「………。」

「何…?」

「…ぃや、
…木積くんって本当に凄いなぁって…」



後輩が先輩の心配をするだなんて…。

本当に木積くんは大人だなって

思えた。



『ビービー泣かれたら俺だって迷惑だし』



「………。

………ねぇ木積くん…。」


「?」


「やっぱ何でも無いっ!!

ごめんね?」



「…………。

別にいいよ。

でも言いたい事あったらいつでも言って

メアド知ってるでしょ??」



「ぁっ!! うんっ!!

ありがとうッ!!」




木積くんにも相談しようって思ったけど、

木積くんには付き合ってる事を

話してないから相談できない。



亜樹には『部長とキスした』

なんて恥かしくて言えない。



飛希も彩貴も木場先輩も新田先輩も、

部長を敵意識していて、

相談 なんてできない状態。

あたしの見方をしてくれているのは

わかってるけど、

何だか寂しいように思えるんだ…

少しだけ、…………。


何だか、

部長と話しちゃったら

いけないみたいで寂しい。





木積くんや、

亜樹だったら…

そんなの関係無しに相談できたのにな…。



「ぅ"~~んっ……」


いろいろ考えて、

相談してみようかな…。

って思った。






< 243 / 317 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop