初彼 -ハツカレ-
3時になって練習が終わった。
今日も誘われたけど、
家にいる亜樹と話がしたくて
誘いを断って急いで家に帰った。
家に帰ると、
亜樹はアイスをかじっていた。
「ねぇ亜樹ッッ!?」
「な、なんだょ……。」
「…………昨日、…
新田先輩に何訊いた??」
「……。
久実と付き合ってる奴が久実にした事」
「亜樹は…
部長の事、嫌いになった…??」
「………別に?
んな事思ってねぇよ…。
人それぞれだし、
誰だって抱えてる物はあるだろ」
亜樹がそんな考えの持ち主で
少しほっとした。
「でも俺は新田先輩達の味方だな」
「え…??」
「1回は痛い目合わさないと」
「でも…
あたしはそんなのいらない…。」
「………わかった。」
分かったって…
何かしてくれるの??
「じゃぁ少しだけ控えめにする」
ってするんじゃん!!
って…新田先輩に聞いたって事は…
キスしたの……バレた…??
「ッッ……///」
そんなあたしに亜樹はにやっと
木積くんみたいな笑みを見せて
「いちいちそんな顔すんなよ、
キスぐらいで」
その後にヤってるわけじゃないんだし。
っと続けた。
「……………ヤるって…??」
何を??
そんなあたしを見て亜樹は
哀れな顔をして両手をあたしの肩に乗せた。
「????」
あたしがその言葉の意味を知るのは、
もぅ少し後の事でした。