初彼 -ハツカレ-
『木場先輩とちゅーした??』
それを見た飛希は、
机にゴンッと頭をぶつけて顔を伏せた。
「??」
飛希をずっと見ていたら、
顔をこっちに向けた。
飛希の顔は真っ赤になっていて、
そんな飛希は久しぶりに見て、
何だかドキッとした。
真っ赤になる飛希も彩貴も、
いつも以上にかわいいから好きだ。
「もしかして!!」
って感じの顔をすると、
飛希は必死になって否定したけど、
否定されたら逆に
そぅなのかと思ってしまう。
『してないっ!!!!』
『嘘だ』
『本当!!』
飛希の顔も本当って言ってる顔だ。
『久実こそ、夏休み以来キスしたの??』
恥かしかったけど、
素直にコクンッと頷いた。
飛希は素直なあたしに、
ビックリした顔をしたけど
最後には少しだけ優しい顔をした。
『木場先輩と何か約束した?』
『したよ。
卒業式の次の日デート』
飛希と木場先輩がデートをするって思ったら
急に顔の筋肉が緩んだ。
『頑張ってね♪』
『頑張る;;
久実は無いの??』
『あるよ。
今度一緒に帰るの』
「だからさっきニヤけてたんだ♪」
「そっ♪」
あたしも飛希もニヤけて
前の彩貴は訳がわからないみたいで、
木積くんはあたし達2人に呆れてる。
でも幸せだ。