初彼 -ハツカレ-




「…………ごめん。」


何で謝るの??


「………何で謝るの??」

「何でって…。」

「?」


「本当はさ……

もっと近い所からも推薦貰ってたんだ。
でも俺もバトミントンしたいし
でも理学療法士になりたいし。
そぅ考えたら1番近いのがあの大学で、
しかも前々からそこの監督には
よくしてもらってたし……。
そんな事がいろいろあって、

あの大学にしたんだ………。」


「………。」

「あと、小泉を呼びやすいし」

「?」

「だって小泉、俺ん家行くの嫌だろ?」

「え?」

まぁ確かに嫌だ。

部長はあたしなんかと付き合ってる事を

知られたくないだろうしあたしも

部長の親や笑哉くんたちには会いたくない。


「だから近辺で寮のある学校を選んだ。」

「………。」

「? 小泉?」

「…………。」


教室にたどり着いて教室に入った。


「ひっついていいですか??」

「いいよ」

部長は笑ってあたしをぎゅっとしてくれた。





「後で写真撮ろうか」

「うん」

あたし達は夏休みのあの時から、

時々写真を撮るようになった。

写るのは2人で、
絶対に2人だけで。


写真のときには引っ付いてるのに

撮った後には恥かしくて離れるんだ。



夏祭りの時にあたしと部長とで

もぅ1回お祭りに行った。

その時の浴衣で
一緒に写真を撮ったのが初めてだ。






「部長動きづらいよ;;」


部長は後ろから抱きしめてくるから

何だかドキドキする。

「いいじゃん動けるんだから」

「確かに動かせれるけど;;」

でもドキドキはするのッッ///






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