初彼 -ハツカレ-
「なっ何言ってんだよ小泉ッッ///
そんなのできるわけ無いだろ!!??」
「そんな事言っても
あたしには分かんないもん」
「頼むから訊いてくれよ!!」
「ダメだって。
檜野くんが訊いて。」
檜野くんは恥かしいみたいで
訊かないみたいだけど、
訊けばもぅ終わりなのに
何で訊かないんだろう…。
ちょっと勇気出すだけなのに...
「檜野くん、
ちょっとだけ頑張るだけだから…
頑張って?」
「…………///」
「彩貴が好きだったら、
頑張ってみたら??」
「……………わかった。
頑張ってみる///」
顔は伏せて見えなかったけど、
隙間から見えた真っ赤な頬と耳で、
あぁ本当に彩貴の事、
好きなんだなって思った。
照れてる檜野くんは、
いつも見ている檜野くん以上に
爽やかで、
何だかこんな空気にいるだけで
胸がきゅんとしてしまう感じだった。
「部長とは上手くいってる?」
「どーなんだろ。
初めて付き合った人だから
上手くいってるっていう基準が
わかんないや;;」
そーいうと、
檜野くんはプハッと笑って
「そー考えると小泉っぽいな(笑)」
っと言っていた。
その考えは酷いと思ったぞ…。
「まぁとにかく、
…………頑張ってみるな」
「うん頑張って!!
応援してる!!」
「ありがとな」
檜野くんはニカッと笑って
あたしの先に歩き出した。