初彼 -ハツカレ-




隣からスースーと息の音が聞こえる。


それから部長は全然起きなくて、

駅を3つ通っても起きない。


相変わらずスースーと声を出して寝てる。







その時、


前の席の窓から強い風が入り込んだ。


「、…」

部長の髪の毛があたしの首に当たって

くすぐったい。








「…………。」



何だか、

部長の髪の毛が触りたくなった。


いつもだったらあたしの頭より

遥かに上にある部長の頭。



「(サラサラなのかな……。)」



興味本位で、

あたしは部長の髪に触れた。



「(サラサラ―……)」



予想通りっていうか、

納得って感じで、

部長の髪の毛はサラサラだった。






< 67 / 317 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop