最後の恋。
「今月末の土曜日って時間有ります?」「基本的に土日は昼までで終わる仕事しか入れないから。どうして?」運転する彼の横顔が薄暗くて、いまいちどんな表情してるか分からなくて、もどかしい。そんな時にまで彼の事を考える私。いつの間にこんなに好きになったんだろう…。「その日、空けといてもらえませんか?仁美さん家に挨拶に行きたいんだけど。俺もその日、雑誌の撮影だけなんで。ダメ……ですか?」えっ…?挨拶ぅ? 「挨拶って、結婚の?」突然の申し出にテンパってきた。 「まさか。違いますって。ただ、仁美さんの両親、心配してないかと思って。 年下だし、おバカでブレイクした役者だからさ。」