最後の恋。
「さぁさ、食事しましょ。」母が食器を並べていた。リビングで遊んでいた花梨と父もやって来て「わぁ、美味しそう。早く食べたぁい。」花梨が1番に、いつもの席に座る。「雄介君座って?」「じゃあ、遠慮なく。」「雄介君は今日は飲めるのか?」父が聞くと「すみません、今日は車で来てるもので…。」申し訳なさそうに断った。 「そうか、残念だな。次はタクシーで来なさい。」「はい!有難うございます。」花梨が「早く食べようよぉ。」と膨れっ面になる。「そうね。食べましょ?たいした物はないけど。」「いっただきまぁ~す。」「はい、いただきます。」凄く穏やかな空気が流れる。雄介君がいるだけで、こんなにも暖かい雰囲気になる。いつまでも、こうやって一緒にいれたらいいのにな。
< 137 / 179 >

この作品をシェア

pagetop