最後の恋。
俯いてしまった花梨に母が「じゃあ、おばあちゃんと後で、スーパーに行きましょ?」さっきまで暗かった花梨の顔が明るくなった。食事を終えると、タッパにいっぱい豚汁を入れて袋に詰めた。買い物に行くという母に送ってもらった。 エレベーターに乗って彼の部屋へ。心が高鳴る…。大きく深呼吸をしてインターホンを鳴らした。 「どちら様?」「私……。」カチャン。ドアが開いた。「仁美ちゃん……。入りなよ。」玄関でサンダルを脱いで、奥の部屋へと行った。
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