最後の恋。
仕事の時間になり、佐々木さんが迎えに来てくれた。車の中で「聞いたわよぉ。彼、立派ね。幸せになってよね?」とミラー越しに私を見た。左手薬指に嵌められたリングを見ると、一人でに口元が緩んでくる。「仁美ちゃん、気持ち悪いわよ?」しまった…。世界に入ってしまってた。ヤバイ。
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