最後の恋。
少し四人でお茶を飲みながら、私達の事、雄介君の事を話し合った。そんな時、お義母さんが「雄介。お父さんが亡くなってから、私の父親の…あなたのお爺さんの会社を守る為に、お父さんの代わりに社長として一生懸命仕事をしてきて、あなたには、何もしてあげられ無かったわね。それは今でも申し訳なく思ってるわ。本当にごめんなさいね…。」凛とした姿勢だったお義母さんの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。「母さん、有難う。仁美と花梨と、これから産まれるお腹の子供と暖かい家庭を作るから…。」「仁美さん…妊娠してるの?」驚いた顔で私のお腹を見た。「はい。3ヶ月になります。」お腹に手を当てた。優しく微笑んで「そう。おめでとう。体、大事になさってね?」「有難うございます。」壁に掛かっている時計を見て「雄介、ごめんなさい。今から会社に戻って、会議が有るから、行くわね。」私達も帰る準備を始めた。門を出ると迎えの車が来ていて、「それでは仁美さん、花梨ちゃんまた逢いましょうね。」そう言って車に乗り込んだ。