BLACKSTONES
プロローグ
「待ってたよ」
水色の髪に翡翠の目の少女が、ほほえんだ。
「…君は誰?」
「あたしに名前なんかないよ?…それより、きみは…?きみは脱け殻……本当のきみを覚えている?」
少年は、は…?と言いながら、少女を見た。
「…覚えていないんだね。…あたしの…ことも」
「君とは初対面だろ?」
「……さーねっ」
少女はワープゾーンを出した。
「…また会えたらね。脱け殻さん」
そうほほ笑み、手をふって少女は去った。
「リタ?」
奥から背の高い青年がやってきた。
「…え?」
「どうした?一人で立ってるからびっくりするじゃないか」
「…いや、なんでも…」
BLACK STONES