BLACKSTONES



「わかってる……敵の組織にはあたしの半分のナルがいるの。…彼女はあたしを探してる。彼女があたし…半分を手に入れることによって、彼女にはあたしの機能も入り、すべてが二倍になる。……だから…みんなを巻き込んでる原因は…あたしなんだ……」


ナルは顔を隠していたフードを外した。 


「ごめんなさい。でもあたしは、まだ消えるわけにはいかないの。会わなくちゃいけない大事な人がいる。彼女があたしを奪うなら、あたしも彼女を奪える。彼女を奪えばあたしは誰になるかわからないけど…そうしたい」

ナルは真剣な目で俺たちを見た。この目にウソはない。

「巻き込んでるわけがない。あいつらはもともと敵。そして、お前の半分がお前を狙っても…ここに仲間がいる」




< 16 / 67 >

この作品をシェア

pagetop