BLACKSTONES



二人がでていって静かになった秘密基地。ナルはさっきからがたがたと震えている。俺はそわそわしている。 

「…リタ」

「ん?」

「前言い掛けたこと…今…言うね……

あたしは…――誰なの……あたしはホントに存在してよかったの……っ?」



ナルは震えて、泣きだした。 


「――俺はな、親がいないって言ったろ?…ハートだから嫌われてさ…腐った子って言われて…存在してよかったのかって…思ってた。だけど、存在していいからここにいるんだろ?ナルの飯うまいし、ナルは仮なんかじゃない。たとえ半分だとしても、それでナルなんだよ」

「……半分で…あたし…」

「だから、合体したらお前じゃなくなるとしても、俺は…――俺はずっとナルがいるって思っとく」




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