BLACKSTONES
「甘い」
男はそうつぶやき、あたしをはじき返した。地面に叩かれ、立ち上がれない。
「…どうして……あたしは半分なの…?誰があたしを作ったのよ!!やっぱり、生まれたくなかった!!」
リタはああ言ったけど…やっぱりあたしに生きてる意味なんかない。
「おい、おまえ」
男はあたしの前に現われ、腕をつかんで立たせた。
「わかってるだろ?いずれお前は死ぬ。だけど、ナルはお前を奪おうなんて思ってない」
「……でも聞いたの…あたしの半分、かならず奪うって…」
男は、ふっと笑ってこう言った。
「あいつは口が悪い。俺等の組織は、お前を仲間に入れたいんだ。…考えろ、自分が帰る場所をな。」
「…帰る場所…?」