BLACKSTONES



男は武器をしまい、あたしのフードを脱がせた。 

「俺の名前は、ゾーンだ。お前が考えた答えを明日教えろ。…この時間、この場所で待つ。一人で来いよ。こっちも一人で来る。かならずな」

ゾーンの目は赤く、何かを決意したような目だった。あたしを狙ってるんじゃない。仲間に入れたい…、嘘に、決まってるよ…


だけど…ゾーンは嘘をつかないような気がする。 



秘密基地に戻ると、まだ誰も起きてなかった。あたしは安心して布団に入る。

隣で寝ているリタの顔を見て、なんだかモヤモヤした。 


『大事なのには変わらない』

『帰る場所を考えろ』


あたしの…帰る場所…?




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