BLACKSTONES



次の日もその次の日も、ナルは目を覚まさなかった。リタはナルの横に、ナルが前に好きと言ったクマのぬいぐるみを置いた。
それでもナルはなかなか目を覚まさない。


「ミキ、どう?」


リタはミキにナルの容態確認をしてもらった。


「…きっと敵はハートを狙う組織の中のリーダー的存在。でないとこんな怪我には…なるはずがない」


リタの中で当てはまるのは炎の男…………

そう。ゾーンだ。



「…あのやろっ…」

「リタ、先走らないで。先に会いに行ったのはナルだよ」


ミキは真顔でリタにそう言った。



< 40 / 67 >

この作品をシェア

pagetop