BLACKSTONES
次の日もその次の日も、ナルは目を覚まさなかった。リタはナルの横に、ナルが前に好きと言ったクマのぬいぐるみを置いた。
それでもナルはなかなか目を覚まさない。
「ミキ、どう?」
リタはミキにナルの容態確認をしてもらった。
「…きっと敵はハートを狙う組織の中のリーダー的存在。でないとこんな怪我には…なるはずがない」
リタの中で当てはまるのは炎の男…………
そう。ゾーンだ。
「…あのやろっ…」
「リタ、先走らないで。先に会いに行ったのはナルだよ」
ミキは真顔でリタにそう言った。