BLACKSTONES
「………ん…」
それから一ヵ月後、ナルは目をあけた。秘密部屋にはダレもいなかった。
ただ、ナルの横のクマのぬいぐるみがナルを笑顔にさせた。
「……あたし…負けたんだね……」
ナルは静かに声をあげず、泣いた。
「ただいま…ってナル!」
リタは荷物をすぐに置き、笑顔のナルのもとにかけよった。
「ありがとう。ぬいぐるみ」
「…いいんだ…無事だったからっ!」
リタは安心して料理をナルと作った。あとはルカとミントの帰りを待つだけだった。ルカとミントは見回りに行っていた。
「大変だ!!ミントがいなくなった!!」
ルカが顔色を変えてリタたちに言った。