BLACKSTONES




「ナル、リタはこのことをまだ知らない。ナルは…どうするの?」


「あたしがいなくなったら、きっとまたここに来るから…そのときに、あなたが言って?ユリナ……あたしが消えるから」


「でも彼はやさしい。きっとナルを死なせたりしないよ」


ナルは苦笑いを浮かべた。


「うん、それはあたしもよく知ってる事…あなたが知らなくてあたしが知ってるリタは、たくさんあるの」


ナルは写真を見て、少し涙ぐむ目を拭いた。


「…ナル。あたしやゾーンはあなたもリタも死なせたくはない。」


「…どうして?敵でしょ?あなたたちは敵よ!!」



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