BLACKSTONES



「…ナルもだからな?」


リタは手を握り返し存在を確かめる。確かにここにいる。


「…うん!!」


まだリミットじゃない。
リミットまであたしたちは一緒にいようね。

ナルはそう思った。



「…こういう結末なら嬉しいよ…はじめっから…」


ゾーンは二人を窓から見つめて、切なそうに笑う。



「…儚い運命……だね」


ユリナはそう言い、苦笑いを浮かべた。




リタとナルは手をつなぎながら、秘密基地に帰る。


存在を確かめるために…手は離さない。離したら消える気がするから―――…


リタはそう思った。




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