BLACKSTONES



リタはその日の夜、ゾーンとユリナの所に行く決意をした。


「どうした?」


ゾーンが椅子に座りながら、フードを深くかぶるリタを見た。


「…悪い…お願いがある…最後のお願い…」


「…うん、何でもいいから言って?」


ユリナはやさしくリタに問い掛けた。リタはしゃがみこんでユリナの腕をつかんだ。



「…俺を…消してくれ…」


「…リタ………。」



ユリナはリタのフードを脱がすと、彼は静かに涙を流していた。ユリナは決心し、ゾーンに合図を送る。


「…リタ…あなたが消えるんじゃない…消えるべきなのはナルなの……」


「俺もそれを今日知ったんだ…、アイツが消えるなんて考えられねえ!!忘れるなんて!!みんなから忘れられるなんて!!…なら…俺が消えたらいいんだ……」



< 64 / 67 >

この作品をシェア

pagetop