BLACKSTONES



秘密基地に帰ると、何かを失ったような感覚になった。

俺の中の何かが消えていく………、



「…どこ行ってたの?」


そこには様子があきらかにおかしいナルがいた。


「…ゾーンたちのところだけど」

「…そっか……あなた…あたしに似てる顔、してるんだね……」


「………は…?」



寒気がした。俺とナルは全く似ていない。


彼女はよく似てると言った。


おかしい。

俺―――もしかして、




「………嘘だろ」



俺じゃなかった。

ナルが俺になっていた。



ナルの顔が俺になってる。





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