空が泣いた日



「それじゃあお言葉に甘えて。」



ここにきて初めての笑顔で
土方と沖田に言ったつもりだった。



しかし、うまく笑えていない。


どこかぎこちないのだ。



もちろんそんなことは
沖田、土方共に分かっていた。



(笑えてねぇじゃねぇか…)



「それでは…そろそろ時間ですね…」


「あぁ、そうだな。」



二人は立ち上がると
千晶紀を見た。



実際に千晶紀を一人にしておくのは
かなり心配だったが、
二人には山のような仕事がある。



「それじゃあ、
また夜に様子見に来るから。」



そう言って、
沖田と土方は部屋を後にした。



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