空が泣いた日



「わっ!?やだ、すいません…
こんな時間まで眠ってしまって…」


「ふふっ、全然いいんですよ。
それよりいい夢でも見てたんですか-?
ず-っと笑ってましたよ。」



沖田がにこにこと
笑いながら言う。



「ゆ、め…?」



夢を見たような気はする。



だけど内容を全然覚えていない。



ただ──…


胸の奥がじんと熱くなっている。


なぜだかわからないが
体中に幸福感が漂っている。



「どんな夢を見たかは覚えてないけど…
なんだかとっても幸せだったような気がします。」



千晶紀は微笑んでいた。


自分でも知らないうちに
笑みがこぼれていた。



.
< 22 / 36 >

この作品をシェア

pagetop