空が泣いた日



低く重みのあるこの声は、
千晶紀でも沖田でもない。




伸びた背筋に、凛とした佇まい。






───土方だ。




いつからここに居たのだろうか。


やはり気配を消すのは
癖になってるのだろうか。



千晶紀は全く
土方の存在に気付かなかった。



沖田はどうだったのかは
定かではないが…




「あぁ…
屯所内の世話やらなんやらをしてもらう。



──それより、いつまでくっついたまんまでいるつもりだ?」




「…え?



───わゎわッ!?」



「はははっ!焦りすぎですよぉ」



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