空が泣いた日
薄く目を開くと夜の闇に紛れて
二人の男が見える。
「土方さん!あそこに人が二人倒れてますよ!」
「総司、お前は男のところにいけ。
俺は女のところに行く。」
「この斬った人は?」
「その辺に転がしとけ。」
「転がしとけなんて…口が悪いな-」
一人の男が近づいてくる。
何者かわからない恐怖に
さっと身構えようとするが、
先ほどと同じように
体がいうことを聞かない。
出血の量が酷いのだろうか──…
体が動かない上、
意識も朦朧としてきた。
「チッ。肩に深い切り傷があるな…
総司!!そっちはどうだ!!」
「だめですね…
もうお亡くなりになってます。」
「そうか…
よしっ、この女を急いでつれて帰るぞ!」
「はい!!」
.