哀しきこと…

「やっぱり、綺麗っていいもんだな」


大悟が言う。


「でしょ?」


紘伽が言う。


「紘伽、すごいね」


滋が笑う。


「すごくなんかないよ…」


「光一……甥っ子がね、3才で、なんでも拾っちゃうの。今は、ずいぶん、物分かりがよくなったから、減ったけど、拾った物を口に入れちゃう時期があって大変だったんだよ…」


「そっか…光一君が紘伽に教えてくれたんだね」


滋がしみじみ言う。


< 27 / 89 >

この作品をシェア

pagetop