哀しきこと…

光一を真ん中に、三人で手をつないで歩く。

目的の神社までは、徒歩10分といったところだろうか。


時折、ワタアメや格闘して取ったと思われる、金魚の入った袋を提げた人達とすれ違う。


「ひろねぇちゃん♪ボクね、おめんがほしいの」


紘伽がつないだ手の先から、真ん丸眼が笑う。


「今、レンジャーシリーズに夢中なのよね」

爽佳が苦笑いする。


「しょうがない。買ってやるか♪」


楽しい会話が弾む。


< 5 / 89 >

この作品をシェア

pagetop