哀しきこと…
「ありがとう。美鈴のベッドの下に布団が敷いてあるから」



忙しいそうに動き回る姉を横目に、紘伽は光一を布団へと運んだ。


『姉ちゃん、なんだか疲れてるみたい。いつもの笑顔がないかも…』


そんな事を思いながら、光一を布団に寝かせた。



立ち上がろうとする紘伽の袖が引っ張られる。



「ん?」



みると、光一が袖口を掴んでいた。



< 54 / 89 >

この作品をシェア

pagetop