哀しきこと…
「たった二人の子どももきちんと育児が出来ないんじゃ、教師の免許なんて無意味だよね」



爽佳のその言葉を聞いて、まだ14才の自分がよみがえった。



教師免許を取ったばかりの姉を見て、母親が言った言葉を聞いていた自分。


そして、その時の台詞。

『お姉ちゃんは、勉強も出来て、小さな子ども達にも慕われるから、良い先生になるね』


そう、笑いながら言ったあと、母親はこう続けた。


< 69 / 89 >

この作品をシェア

pagetop