俺様王子と秘密の時間
へ………?
恋?
あたしがポカーンとしていると、お姉ちゃんはニヤッと笑ってこう言った。
「椎菜はまだまだ子供だって思ってたのに、ちゃんと恋してんのねぇ……」
え……イヤ、だからさ。
なんか勝手に話が進んでない?
「あたしが………恋?」
「そうよぉ?その煩わしい気持ちはね、恋という名の病よ!」
お姉ちゃんはビシッと人差し指を突きだしてあたしの顔に向けた。
何を言ってるんだお姉ちゃんは。
「あんた、その千秋とかいう彼が好きになってるのよ。違う?」
「な………ななんであたしが!」
「その反応が好きだって言ってんのよ」
フゥーと煙を吐き出すお姉ちゃんは、全てお見通しという顔。
うっ…………。
お姉ちゃんを見ながらカップに口をつけてズズズと飲んだ。