俺様王子と秘密の時間
ふざけんなぁあああ。
こないだ、図書室であのことは言わないって言ったじゃないのぉ。
あたしはテーブルの上にケータイを乱暴に投げた。
「今からオレん家……ふーん」
と復唱するお姉ちゃん。
そして妖しい笑みを浮かべる。
「な、なによ……お姉ちゃん」
目をキョロキョロ泳がせて動揺しているあたしに、お姉ちゃんはさらりとこう言った。
「行ってらっしゃあい」
ニッコリ笑って……。
ちょっと待ってよぉ!
あたしは行かないよ!
突然メール着たかと思えばまた呼び出しくらって、まだ学校でならわかるけど。
プライベートで会えってゆーの?
いくら何でも理不尽!