俺様王子と秘密の時間


視線が絡まって逸らしてしまう。



「でも、絶対お前の口から言わせてやるよ」

「な……なにを?」


顔を上げて千秋を見ると「フッ」と口元を吊り上げて妖しく笑った。


そして……




「“オレが欲しい”ってな?」


耳たぶを甘噛みするように口づけて千秋は大胆な言葉を囁く。



き……きゃあああああああ。

欲しいって……なに言ってんの?



「それに、お前がオレを好きだと言わない限り、抱けねぇわ」


誠実そうなこと言ってるけど……さっきまであんなエッチなことして。



「……未遂だったクセに!」


かぁあああああ――。

だ……ダメ。

思い出すとクラクラしちゃうよ。



「なに?それ」


ああ……またあたしってば。



「もっとしてほしかったか?」

「な……!間違えてお酒飲んだクセに!勢いとはいえ、やっていいことと悪……」


ペロッ……

千秋はあたしの顔をグイッと上げると唇を舐めた。

 

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