俺様王子と秘密の時間
「きゃああああああ!」
な……なによぉ。
心臓飛び出そうになった。
あたしはオモチャでも何でもナイんだからねっ!
コイツ、なんか勘違いしてない?
ジタバタするあたしなんてお構い無しに、まるでぬいぐるみを抱えるみたいにあたしを片手一つで封じた。
涼しい顔で不敵な笑みを浮かべる。
「なにお前?兄貴と会ったんだ?」
「だって……ココ来たらアンタが居なくて、春希さんが居て……それで紅茶…」
って……あたし、聞かれてもないのに余計なことをベラベラと。
「そんなに、オレを妬かせたいのか?」
「ばばばばバカぁ……!」
挑発的な言葉にあたしはブンブンと頭を振る。
妬かせるとかあり得ない。
「ま、今日は味見した程度だけど、次はまじでヤメてやんねぇよ?」