俺様王子と秘密の時間


………ち、千秋。

あたしは、はーちゃん達に見つからないように恐る恐るメールBOXを開いた。





【From:千秋】
【To:】

階段下に来いよ

-----END-----




もうすぐホームルームが始まり、そのあとすぐにバスに乗り込むというのに。


はぁあああああ……。

行きたくない理由は、千秋と顔を合わせるのが恥ずかしい。


エッチなことしちゃったし。

あ……ダメだぁ。

朝から刺激が強すぎる。



それに、答えを出さなきゃいけないから。

千秋は最初に言った。


『夏合宿最終日に、やめるか続けるか、聞かせてもらう』


今、正直すごく迷ってる……。


続けるって答えたら、どうなる?

やめるって答えたら、そこで全て終わっちゃう?

モヤモヤした気持ちが渦巻いて、でも、もぉ曖昧に出来そうにナイんだよ。



階段下に着くと千秋は壁に寄りかかり不機嫌そうな顔をしていた。

 

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