俺様王子と秘密の時間
「お………おはよ」
うゎああああ。
顔見ただけなのにあたしの心臓は加速しだす。
「羽鳥とイチャついて、お前ら朝から熱いな?」
ほぇ……?
イチャついてる?
いやいや、あんなのいつものことじゃない?
「み……見てたの?」
「お前のクラスの前通んなきゃ教室いけねぇから。嫌でも目に入るんだよ」
「べべべべ別に、羽鳥とはそんなんじゃないんだから」
「ふーん……」
な……なによっ。
あたしは何故か身構えてしまう。
千秋は一歩踏み出して、あたしの真ん前まで来ると片手を伸ばした。
「顔、赤いけど?」
うっ………。
図星なだけに何も言い返せナイ。
千秋とのあの夜のことが頭に焼き付いて離れないからだった。
「羽鳥ともうキスしたのか?」