俺様王子と秘密の時間


ペロッと舌を出して、イタズラっ子みたいに笑ってるけど、目は挑戦的だった。



あたし、騙された?

てゆーか、からかわれた?

ムキキキキ――!



「……なによぉ」


真に受けてバカみたい。

ムゥッと膨れっ面を浮かべるあたしに千秋は「ぷっ」と笑った。




「椎菜、ホテルの部屋、何号室?」

「あ……えーっと、907号室だけど?」

「じゃ、ホテルでは会えねぇな?オレ、1401号室だから」


あ、そっかぁ……。

C組はB組の上だしね。

A組は9、10階。

B組は11、12階。

C組の男子の部屋は14階だった。

その上はD組、E組と続く。


ちょっと浮かれてたけど、なんかガッカリしたような気分。


って……あたしなに落ち込んでるの?

 

< 165 / 511 >

この作品をシェア

pagetop