俺様王子と秘密の時間
ペロッと舌を出して、イタズラっ子みたいに笑ってるけど、目は挑戦的だった。
あたし、騙された?
てゆーか、からかわれた?
ムキキキキ――!
「……なによぉ」
真に受けてバカみたい。
ムゥッと膨れっ面を浮かべるあたしに千秋は「ぷっ」と笑った。
「椎菜、ホテルの部屋、何号室?」
「あ……えーっと、907号室だけど?」
「じゃ、ホテルでは会えねぇな?オレ、1401号室だから」
あ、そっかぁ……。
C組はB組の上だしね。
A組は9、10階。
B組は11、12階。
C組の男子の部屋は14階だった。
その上はD組、E組と続く。
ちょっと浮かれてたけど、なんかガッカリしたような気分。
って……あたしなに落ち込んでるの?