俺様王子と秘密の時間
うちの学校には、新聞部が出す校内新聞がある。
と言っても、内容は部活動についてだったり赴任した先生の紹介や行事などのお知らせみたいなモノだ。
あたしはあまり目を通したことがなくて、でもなにやらそれが変わったらしい。
「アイツに狙われたら、終わりだぞ?」
コウちゃんの隣から顔を出したのは羽鳥だった。
その言葉の意味がよく理解出来ないという顔をするあたしにはーちゃんが突っ込んだ。
「水城涼。アイツが入ってから校内新聞の記事は恋愛ネタ一色。他人のスキャンダルばかりを撮って、大袈裟に記事を書き上げる」
「しかもターゲットは、学校の有名人ばかり!」
と、はーちゃんのあとにすかさずコウちゃんが付け足す。
そして羽鳥が更に続けた。
「どうやら、次のターゲットはお前ってことかな?」