俺様王子と秘密の時間
千秋は無表情であたしを見る。
なんなのよぉおお?
そんな目で見なくたって、誰にも喋ったりしませんよーぉだ。
「……カッコいい」
千秋と佐久間くんが去ったあと、ベットに座るはーちゃんが呟いた。
今の、誰のこと?
「カッコいいって?」
「え……?」
「はーちゃん、今そう言ったんじゃん?」
はーちゃんは真っ赤な顔をして、口元に手を添えていた。
それはまるで恋をしている女の子みたいで。
すごく可愛らしかった。
いつも真面目で、サバサバした性格でお姉さんみたいなはーちゃんだったから余計に可愛く見える。
もしかして、佐久間くんかな?
はーちゃんの恋を応援したい。
素直にそう思った。
だけど……
「王子がカッコいいから………恥ずかしくてさ」