俺様王子と秘密の時間
妙に意識してしまう。
千秋とあんなことをしてしまった日から、何故か後ろ髪を引かれるような思いだった。
ズズズ……
あたしはバスに乗った時から手にしていた苺ミルクを口にする。
すっかりぬるくなってしまって、美味しくナイ。
「お前、ほんとそれ好きだな?」
苺ミルクを指さして笑う。
あたしはコクンと頷いた。
「1年の時からそんな甘ったるいもん飲んでよく飽きねぇな?」
「だって好きなんだもん……て、なんで知ってるの?」
あたしの問いに千秋は何故かクククッと笑った。
なんでそんなこと知ってるの?
そういえば中庭に呼ばれた時も、苺ミルクをくれたんだっけ。
それでファーストキスなんて経験しちゃって……。
顔が真っ赤になってしまう。