俺様王子と秘密の時間
ギシッ――。
千秋が片手を置いて体重をかけたせいでベットが軋んだ。
「なんで知ってんのかって?」
なんて言いながら、枕元に座るあたしの側へ身体を近づけてくる。
大きく開かれたワイシャツから白い肌が見える。
ドキッ……。
「だってオレ、ずっとお前のこと見てたし?」
「な……」
曖昧な答えにあたしは戸惑う。
だけど千秋はすぐに口を挟んだ。
「嘘じゃねぇよ?ずっと見てたんだ」
またからかってるの……って言いたかった。
けれど、その顔があまりにも真剣だったからそれ以上なにも言えなくて。
千秋のブラウンの瞳をただ見つめていた。
またベットが軋む。
それは千秋があたしに手を伸ばしたからだった。