俺様王子と秘密の時間
ピクン……と肩が上がる。
エアコンのスイッチを入れていなかったせいで部屋には熱気が充満する。
「お前のこの格好、エロイことしたくなるくらい可愛いから……、まじで襲いたくなんだよな」
千秋は狼みたいだ。
あたしに甘い言葉をたくさん吐きながら、本能のままに動いてるみたいで……。
「あっ……」
千秋が触れてくる。
目眩がしそうだよ。
「やべぇ……椎菜、可愛い……」
お互いの息が絡まる。
あたしの顔を挑発的な瞳で見つめる千秋の額には汗が滲んでいた。
きっといつかバレれてしまう。
悪いことや嘘は、突き通せないものだから。
こんなイケないあたし達を神様が許すわけがない。
カチャッ
まさかそれが、こんなに早く来るなんて知らずに……
あたしは、激しいキスに必死に応えようとしていた。