俺様王子と秘密の時間
≪part☆4≫
◆甘酸っぱい恋心
夢の中で絶望が蘇る。
―――――――――……
薄暗い体育館の倉庫の中。
男女に囲まれ肩が震えているのは、あたしだ。
『不気味すぎんだよ、アンタ』
『呪い殺されそうー』
『環境委員だからって、いくらなんでも花に向かって話しかけてるとか、まじでキモいんですけどーっ』
クラスメイトからの罵声。
『お前みたいにキモい女見ると、虫酸が走るから消えてくんねぇ?』
リーダー格の男の子にどつかれて、よろめいた。
そうだ。
この人は一番怖い人だった。
忘れもしない“モリヤユウジ”という男の子。
とどめの言葉を吐いたのもこの人だった。
『てめぇのことなんか、誰も好きにならねぇよ?この先、一生な』