俺様王子と秘密の時間


うっ……。

ダメだぁ。

はーちゃんには嘘つけないよぉ。

てゆーか千秋が好きだと言ってしまったわけだし……今さらやっぱり話さないわけにはいかない。



「実はね……」


グッと肩に力を入れて、あたしはあの嵐のような新学期から全てを話した。



南センパイが好きだったことから【禁断の部屋】で盗み聞きをして千秋に見つかったこと。

秘密にしてやるから内緒でオレと付き合えと言われたこと。

夏合宿で続けるかヤメるか答えを出すこと。



千秋から呼び出されたら学校内でずっと二人で会っていたこと。

図書室に呼ばれた放課後、はーちゃんと佐久間くんに隠れて同じ室内に居たこと。

夏合宿の時、部屋でキスをしているところを羽鳥に見られ、険悪な雰囲気になったこと。

その夜、はーちゃんが部屋に来た時、ベットの中では千秋も一緒に隠れていたこと。



だから罪悪感があったこと。

 

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