俺様王子と秘密の時間


沈黙、沈黙、また沈黙。

息苦しい………。

なんか妙な威圧感を感じるのは気のせい?



「素直になんなよ」


意地悪な笑みの成瀬川。



あああああああ、ダメだ。

耐えられそうにナイよ。



「もおおおぉ!盗み聞きしてましたよあたしは!認めますから……教室帰ってイイデスカ?」


あたしの中で何かがハジケて勢いよく言ってやったけど、最後は自信喪失してしまったんだ。



「ぷっ………」


コイツ……また笑った。

しかも、バカにしてる。



「なっ……なによぉ」


涙目になっていく自分が無性に悔しい……しかもさっきからすっかりコイツのペース。



「誰かに喋ってもいい?」

「なっ……!」

「エッチなシーンに釘付けで、つい……ってな?」


かあああああああ――。

 

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