俺様王子と秘密の時間


もしかして……ほんとはイイヤツなのかもしれない。



「ただし、条件がある」


前言撤回………。

一時でもイイヤツなのかもなんて思ったあたしが甘かったんだ。



「条件……って、なんですかソレ!?」


卑怯だ……!

こんなこと黙っててくれたっていいじゃないの。



でも自業自得だ。

あたしが盗み聞きなんてするからいけないんだ。

悪いことをしたらいつかバレるんだって死んだおばあちゃんが言ってたっけ。


ううううぅ……。



「黙っててやるから……」

「なんデスカ……」


成瀬川はあたしを閉じ込めたまま、挑発するように顎を上げて口元を吊り上げた。


な…………なに?

ご飯奢れとか?

アレ買ってとか?

あ、課題やれとか?

イヤな予感………。




そして………。

 

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