俺様王子と秘密の時間
「内緒でオレと付き合えよ」
「はい………?」
コレって夢……?
夢ならお願い早く覚めて!
あたしは自分の頬っぺたをムギュッとつねってみたけど、しっかり痛みを感じたんだ。
夢じゃない………。
「何してんの?椎菜」
ハハハ……あたしがコイツと付き合うって、現実ならもう笑うしかない。
「付き合えよ?」
「な……なんでアンタなんかと!冗談じゃないわよ!」
いやああああああ――。
絶対、嫌だあああ。
「ふーん……じゃ、喋ってもいんだな?」
「なっ……!」
ムキキキキキッ!
頭にかあーと血が昇っていくのを感じた。
「あ……アナタ、さっきから何様のつもりよ!」
すると成瀬川は涼しい顔で
「――王子様?」
って……………。